
暑さもおさまり、過ごしやすい秋がやってきました。スポーツの秋、食欲の秋、行楽の秋や屋外でのイベントが増えてくる時期です。ですが、秋は「ぎっくり腰」を発症する方が増える季節でもあります。
ぎっくり腰の正式名は「急性腰痛症」で、突然腰に強い痛みが走ったり、腰が抜けたような感覚になる状態のことをいいます。あまりの激痛で日常生活に支障をきたすこともあります。
なぜ秋はぎっくり腰が多いのか?
気温差による筋肉の硬直
秋は日中と朝晩の気温差が大きくなります。また、天気な気圧もころころ変わりやすい季節です。
気温が下がると血流が悪くなり、筋肉や靭帯が硬くなり柔軟性が低下します。柔軟性が低下した状態で体を動かすと、腰に過剰な負担がかかり、ぎっくり腰を発症してしまいます。
夏の疲れ
夏場の冷房や暑さによる自律神経の乱れや、夏バテが、秋になって一気に体に出てくることがあります。夏の疲労が回復しないまま季節が変わると、筋肉や関節に大きく負担がかかります。
運動不足と急な運動
秋は「スポーツの秋」ともいわれていて、スポーツを始める方が増えてきます。暑い夏は運動を控えていて、秋になって屋外で運動をする機会が増えて、普段使っていない筋肉や関節を急に使用するとぎっくり腰を発症する原因になります。
冷えによる血流不良
秋は朝晩冷え込みが強まる時期です。特に下半身の冷えは、腰部の筋肉の血流が悪くなり、筋肉が硬直し、ちょっとした動作で腰を痛めやすくなります。
ぎっくり腰はどのよう時に発症するのか

ぎっくり腰というと「重たい物を持ち上げた時」に起こるというイメージが多いですが、実際は日常生活の動作で発症してしまうことが多いです。
・顔を洗おうと前かがみ・起き上がった時
・椅子から立ち上がろうとした時
・咳やくしゃみをした時
・靴下、ズボンを履こうとかがんだ時
・荷物を引っ張った時
・子供を抱っこしようとした時
・布団から起き上がろうとした時
など、日常生活の何気ない動作で発症します。
ぎっくり腰になってしまったら
どれだけ気をつけていても、突然ぎっくり腰になることはあります。万が一、ぎっくり腰になってしまった時の対処法を紹介します。
1、慌てずまずは安静にする
腰に激痛が走ったら、無理に動かず、自分のタイミングでその場で楽な姿勢になりましょう。
痛みが強いと呼吸が荒くなってしまうので、ゆっくり呼吸を整えましょう。
コルセットを持っている場合は、着用して少しでも腰に負担がかからないようにしましょう。
2、炎症を抑えるために冷やす
ぎっくり腰は、筋肉や関節に炎症を起こします。発症から24時間~48時間は患部を冷やし、炎症を抑えることが重要です。
3、温める
炎症が落ち着いた2日~3日後からは、患部を温めて血流を良くしましょう。
4、少しず動かす
発症して1~2日間は、無理に動かさないようにしましょう。3日ほど経って少し痛みが落ち着いてきたら、無理のない範囲で少しずつ動かして日常生活に戻ることが大切です。長期の寝たきりは、かえって回復を遅らせてしまうことがあります。
ぎっくり腰の予防
ぎっくり腰予防するには、普段から腰の痛みや違和感を放置しないことが大切です。
疲れや違和感を感じたら早めにケアをしましょう。また、以下のことを気をつけることによりぎっくり腰の予防になります。
1、冷え対策
シャワーだけでなく湯船に浸かり身体を温める。
ホッカイロなどを使い腰回りを温めましょう。

2、軽い運動やストレッチ
毎日軽いストレッチをして、腰回りの筋肉の柔軟性を保ちましょう。
15分~30分程度のウォーキングをして血流を改善しましょう。

3、姿勢の改善
長時間のデスクワークをする時は、1時間に一度は立ち上がって腰や背筋を伸ばしましょう。
重たい荷物を持ち上げる時は、腰だけをかがめるのではなく、膝をを曲げてしゃがみお腹に力を入れて持ち上げるようにしましょう。

秋は気温や気圧の変化・夏の疲れ・冷え・急な運動・自律神経の乱れなどで身体に負担がかかりやすい季節です。生活習慣の見直しや気をつけることによりぎっくり腰の発症の予防ができます。
また、万が一ぎっくり腰を発症してしまった場合でも、正しい対処法をとるこで早期回復、再発を防ぐことができます。
腰の痛みや違和感でお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。

